点検・評価とは

〇各府省が実施する各種の統計調査は企業・事業所や国民の皆様の負担の基に作成され、その結果は国民の共有財産とも位置付けられており、各府省には、信頼性が高く有用で利用しやすい統計を適時かつ確実に提供することを目指し、総合的な品質向上に向けてたゆまぬ努力を続けていくことが求められています。

〇このため、公的統計を作成する各府省は、自立的・主体的なPDCAサイクルの確立を通じて統計作成プロセスの水準を向上させ、公的統計の品質の確保・向上を図ることが必要です。

〇「点検・評価」とは、このようなPDCAサイクルにおける「C(Check)」を担うものであり、各府省は、所管する全ての統計調査を対象に、計画的に点検・評価を実施し、その結果を活用した改善に取り組むなど、自立的・主体的なPDCAサイクルの確立・定着に向けて取組を推進しています。

 

〇各府省は、「PDCAサイクルによる公的統計の品質確保・向上のためのガイドライン 」(※参照リンク先)に基づき、統計調査の周期などを考慮して実施計画を定め、計画的に点検・評価を実施します(例えば、5年ごとに実施する調査の場合は調査の実施後において、あるいは、毎年・毎月実施している調査の場合は定期的に実施するなど)。

〇点検・評価の実施に当たっては、調査の基本的な枠組みである調査計画に照らした調査の実施状況、業務マニュアルの整備・共有状況などを確認した上で、調査計画との整合性を確保することや、業務マニュアル等の整備・充実・改善など統計作成プロセスの水準の段階的な向上を図ること、精度向上等を図る余地はないかなどの観点から、統計作成担当府省が自ら点検・評価を行い、把握した課題や改善すべき点を踏まえて、見直し・改善を検討します。

〇この点検・評価の取組を効率的に実施するため、各府省は、ガイドラインの雛形を基本として点検・評価の様式を決定し、当該様式を用いて、現状及び対応状況等を簡潔にチェックするなど、様式に沿って取組が行われています。その取組状況については、統計調査のプロセス等の透明化を図ることが重要であることから、随時、このホームページ上に掲載します。また、「点検・評価」の取組状況は統計委員会にも報告され、必要なアドバイスを受けることとなっています。

 

(画面例)

点検・評価結果の見方①の図1

〇「調査計画との整合性」においては、調査計画と調査の実施状況との異同を確認した結果が記載されています。

〇「整合」とは、調査が調査計画に沿って実施されていることを、また、「不整合」とは、調査の実施状況が調査計画と異なっていることを指しますが、「不整合」であっても、直ちに「不適切な」調査を意味するものではありません。「不整合」は「改善の端緒」として捉えられるものであり、後出の「不整合が生じている場合の対応状況」と一体的にご覧下さい。

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点検・評価結果の見方①の図2

〇「不整合」が生じている場合は、今後の調査実施の改善に向け対応することになります。対応方法としては、調査計画の内容を修正する「調査計画の変更申請」や「調査計画の軽微変更」、調査計画に沿って調査を実施できるよう業務等を見直す「業務マニュアルの整備充実」や「実施方法の見直し」などがあります。

 

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点検・評価結果の見方②の図1

〇統計調査の業務プロセスの標準化を進展させるために確認が必要な、業務マニュアル等の整備・共有の現状及び実際の業務の実施状況の確認結果を踏まえた見直し・改善内容が記載されています。

 

(画面例)

点検・評価結果の見方②の図1

〇統計調査の目的を達成するために必要な精度管理について、目安としている指標の設定状況が記載されています。